Guide — 選び方

革のバッグと財布の保管方法:カビや型崩れを防ぐために、3ブランドの公式の案内を比べて

編集 Sakura MATSUI公開

In short — まずお伝えしたいこと

革のバッグや財布は、汚れと湿気をよく取り除いてから、直射日光の当たらない、風通しのよい場所にしまいます。鞄の中には、薄紙や布で包んだ丸めた新聞紙を詰めると、形が崩れにくくなります。ビニールやほかの革製品とは触れ合わないようにし、密閉した場所に置きっぱなしにしないこと。ときどき取り出して状態を確かめ、乾拭きや陰干しで湿気を払っていただくと安心です。

風通しのよい明るいクローゼットの棚に、布に包んで並べた革のバッグと財布

季節の変わり目や、お使いになる鞄を替えたとき。しばらく出番のない革の品を、どのようにしまっておけばよいか、迷われる方も多いことと思います。このご案内では、国内の鞄・革製品ブランド3社が公式に公開している保管の案内を比べ、共通する基本と、気をつけたい点をまとめました。

以下は、各社が公開している案内を要約したものです(2026年10月12日確認)。

3社の保管の案内を並べて

木の棚に、間をあけて並べた革の鞄と財布、そばに畳んだ綿の布

置き場所、詰め物、包み方、避けたいことの4つの観点で、3社の案内を並べました。

項目土屋鞄製造所吉田カバンココマイスター
しまう前に(記載なし)ブラッシングや乾拭きで汚れや水気を除き、天気のよい日に陰干しでよく乾かす水分や湿気を残さない
置き場所通気のよい場所。ほこりや高温多湿を避ける風通しがよく、直接光の当たらない場所直射日光・高温・湿気を避けた、風通しのよい場所。密閉した場所に長く置かない
中に詰めるものタオルや、丸めた新聞紙をちり紙に包んだもの丸めた新聞紙を白い薄紙や布で包んだもの(型崩れしにくくなる)(記載なし)
包み方・並べ方ほかの物と密着させたり、重ねたりしないほかの製品と直接触れないよう、通気性のよい布などで包む(記載なし)
しまっている間ときどき日陰干しや乾拭きをして湿気を除く(記載なし)ときどき取り出して状態を確かめる

しまう前に、汚れと湿気を取り除く

馬毛のブラシで茶色の革のバッグのほこりを払っている手元

汚れや水気が残ったまましまうと、カビの原因になります。吉田カバンは、汚れた状態や濡れた状態で保管するとカビが発生する原因になるとし、ブラッシングや乾拭きで汚れや水気を除き、天気のよい日に陰干しでよく乾かしてからしまうよう案内しています。

雨に濡れたあとの乾かし方は、「雨に濡れたときのご案内」にまとめております。

Guide — あわせてご覧ください革のバッグと財布が雨に濡れたら:5ブランドの公式の案内でわかる、拭き方・乾かし方と前もっての備え革のバッグや財布が雨に濡れたときの対処を、土屋鞄・ココマイスター・吉田カバン・キプリス・PELLE MORBIDAの公式の案内をもとに整理し…

置き場所は、風通しのよい日陰に

直射日光の当たらない、扉を少し開けた木のクローゼットの中の棚

3社の案内に共通するのは、直射日光と高温多湿を避けた、風通しのよい場所です。ココマイスターは、密閉した場所に長く置かないよう案内しています。

日の光にも気をつけたいところです。土屋鞄製造所は、日光や照明に長く当たると、変色や退色することがあると注意しています。

形を保つために、中に詰めるもの

開いた革のトートバッグの中に、白い薄紙で包んだ丸めた紙を詰めている様子

鞄は、中に詰め物をしておくと、型崩れしにくくなります。吉田カバンは、丸めた新聞紙を白い薄紙や布で包んだものを、土屋鞄製造所は、タオルや、丸めた新聞紙をちり紙に包んだものを詰めるよう案内しています。

新聞紙をそのまま入れず、薄紙や布で包むのがひと手間のポイントです。

ふだん使うときの型崩れの防ぎ方は、「型崩れのご案内」にまとめております。

ほかの物と触れ合わないように

生成りの綿の布でふんわりと包んだ革の財布

革の品どうしや、ビニールなどと密着させてしまうと、色移りやべたつきが起こることがございます。土屋鞄製造所は、ほかの革製品やプラスチック、ビニール、ポリエステル、ゴム製品などと密着させて保管すると、色移行やべたつき、接着が生じることがあると注意しています。

  • ほかの製品と直接触れないよう、ビニール袋などではなく、通気性のよい布などで包む(吉田カバン)
  • ほかの物と密着させたり、重ねたりしない(土屋鞄製造所)
  • 防虫剤を使うと、変色する場合がある(吉田カバン)

吉田カバンは、ビニール袋などではなく、通気性のよい布などに包むよう案内しています。ココマイスターも、密閉した場所に長く置かないよう呼びかけています。

しまっている間も、ときどき様子を

棚から取り出した革のバッグを、窓辺の柔らかな光の中で柔らかい布で乾拭きしている手元

しまい込んだら終わり、ではございません。ココマイスターは、しばらく使わない場合もときどき取り出して状態を確かめるよう案内しており、土屋鞄製造所も、ときどき日陰干しや乾拭きをして湿気を除くよう勧めています。

ただし、乾かすために強い日差しや熱に当てることは避けてください(ココマイスター)。

乾拭きなど、日々のお手入れの流れは「お手入れの基本」にまとめております。

Guide — あわせてご覧ください革のバッグと財布、お手入れの基本:5ブランドの公式の手順を比べて見えてくる共通点と違い土屋鞄・ココマイスター・TUMI・GANZO・PELLE MORBIDAが公開しているお手入れの手順を比べ、ほこりを払うところから仕上げまで…

ブライドルレザーは、長く使わずに保管すると、温度差などで白いブルームがふたたび出てくることがあります(土屋鞄製造所)。革の性質によるものですので、「ブライドルレザーのご案内」もあわせてご覧くださいませ。

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保管の基本は「乾かしてから、風通しのよい日陰に。詰め物で形を保ち、布で包んで、ときどき様子を見る」。ビニールでの密閉と、ほかの革との密着は避けます。

毎日使う品も、ときどき休ませて

玄関の木のベンチに並べて置いた、2つの異なる革のブリーフケース

吉田カバンは、製品は使わない日を設け、休ませるようにと案内しています。毎日お使いの鞄があれば、もう一つの鞄と交互にお使いになるのも一案です(当サイトからのご提案です)。

おわりに

朝の光が差し込む部屋の棚に、整えて置かれた茶色の革のバッグ
  • しまう前に、汚れと水気をよく取り除きます
  • 直射日光と高温多湿を避けた、風通しのよい場所にしまいます。密閉は避けます
  • 鞄には、薄紙や布で包んだ丸めた新聞紙を詰めると、形が崩れにくくなります
  • ほかの革製品やビニールとは触れ合わないように。防虫剤は変色の原因になることがあります
  • ときどき取り出して、乾拭きや陰干しで湿気を払いましょう
  • 長く使ううちの傷みは、「修理の窓口と条件の比較」もお役立てくださいませ
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